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パイプオルガン復活の道のり

りそな銀行本店地下講堂の中央に堂々とたたずむパイプオルガンが約10年の時を経て復活します。

日時:2008年6月30日(月) 18:30開演 18:00開場 / 場所:りそな銀行本店地下講堂 / 演奏:山口綾規(やまぐちりょうき) MAP

復活を記念して、当日の演奏者でもあるオルガニスト山口綾規さんに、インタビューを行いました!

インタビュー写真

REENAL(R):早稲田大学の政治経済学部経済学科をご卒業されて、さらに、東京芸術大学に入られたというプロフィールにすごく興味があるんですが。

山口(Y): 小さい頃から音楽は勉強していたんですが、鹿児島出身だったので、いきなり音大に行くのは、(個人レッスンの)先生を見つけるのも大変だったので、普通の大学に入って、ちゃんと勉強をしようということもあって。その頃はまだパイプオルガンに出会ってなかったんですが、大学在学中にパイプオルガンに出会って、興味を持つようになりました。それで、26歳の時に思い立ちまして、それからパイプオルガンを志して、東京芸術大学に入学しました。

R:26歳というのは、パイプオルガンを本格的に始める年齢としては、遅い方なんでしょうか?

Y:いや、パイプオルガンというのは、足など体全体を駆使して演奏しますので、体力が必要なんですね。だから、大学生ぐらいから始める人が多いです。
ですから、そんなに遅いということではないですね。

R:演奏するのにかなり体力を使うんですね。

Y:そうです。

R:今回はどれくらいの演奏時間になるんですか?

Y:今回は、途中休憩は挟んで1時間ぐらいのプログラムになります。

インタビュー写真

R:体も鍛えておかないといけないですね。

Y:はい。やはり運動不足になっていると、足を使う分、腰で体を支えるんですね。腹筋と背筋をかなり使いますね。

R:体力勝負のところもあるんですね。

Y:そうですね。

R:TRMという3人のユニットでの活動もされているんですね。

Y:はい、パイプオルガンに広く興味を持っていただくような企画を展開しています。たとえば、これだけ大きな楽器ですから、3人で一緒に演奏するということも行っています。3人ですから、手が6本、足が6本ということになりますね。もちろん、すべてが同時に動くことはないですが、ものによっては、鍵盤も3段4段になりますから、手が多いメリットを十分に生かした演奏ができます。

R:パイプオルガンの力を最大限に引き出すことにもなるんですね。

Y:もちろんサウンドもそうなんですが、パフォーマンスとしても効果がありますね。

インタビュー写真

R:見た迫力も違いますもんね。

Y:会場によっては、パイプオルガンは一番奥の方にあることが多いので、カメラを設置して、演奏とともに映像も楽しんでいただくという演出もしたりもします。「やはり、見てもらってナンボ」というところもありますから。特に、オルガンの真上にカメラを設置すると、手の動きがリアルにわかり非常に面白い演出ができます。

R:かっこいいですね。

Y:結構おもしろいですよ。

R:パイプオルガンの演奏は設備の関係があるので、教会やコンサートホールが多いと思いますが、銀行での演奏ということでどんな印象を持たれましたか?

Y:まず、普段あまり入る機会がないので、セキュリティは厳しんだろうなとか(笑)。楽しみでもあり緊張してました。

R:曲はどうやって決めてるんですか。場所を見て、リハーサルをしながら曲の構成などを決めるのですか。

Y:リハーサルをしてイメージを掴む感じですね。場所、来られるお客様、季節なんかを考慮して決めていきます。

インタビュー写真

R:川崎の昭和音大の講師も務めておられるんですね。

Y:そうなんです。

R:実は、昭和音大の場所は、以前、りそな銀行の前身のあさひ銀行のグランドだったんですよ。

Y:グランドだったということは聞いたことがありましたが、そうだったんですね。川崎も現在「音楽の街」ということで、どんどんピアールしていますね。駅の商業施設ラゾーナに素敵なホールがあったり。

R:REENALプロジェクトも、実は川崎市の財団法人川崎産業振興会とも係わり合いがあり、具体的に展開できればといろいろ交流させていただいています。

Y:そちらでも何かご縁があるかもしれないですね。

R:山口さんって、パイプオルガン以外にどんなことにご興味がありますか?

Y:いろんなことに興味があるんですけどね。広く浅く(笑)。オルガニストって、いわゆる自営業者なので、時間の感覚がどうしても不規則になりがちで、四六時中仕事しているような、四六時中休んでいるような感じなんです。オン・オフの区別が難しいんですよね。だから、オフの時間が年々大切になってきました。例えば10年前、20代の時は休まなくても大丈夫だと自負していたんですが、今は休まないと体が持たないとか。現実逃避の手段として、オフの時間が大切になってきているんです。ここ2年ぐらい車に乗り始めたんですが、その空間がなかなか心地いいですね。東京で生活していると、電車が混んでたりとかで、なかなか広い自分の空間を持てないですが、車で郊外に出かけると、いい景色を眺めたりして、いい空間を持てたりするんですね。
 あと、車の免許を取るときに面白いことがありまして。普段、演奏で足を動かしているんもんですから、ブレーキとかを踏むときにも、どうしても意識してしまいますね。「これはファとドぐらいかな」という感じで雰囲気を楽しんでましたね(笑)。パイプオルガンは、ピアノと違って、押しているかぎりは半永久的に音が鳴るものなんですね。そうすると、教習しているときもブレーキの離し方もそーっと、やさしくしたり…。

インタビュー写真

R:じゃあ、運転すごくお上手じゃないんですか?

Y:ブレーキもポンと離すのと、ゆっくり離すのと違うじゃないですか?オルガンも丁寧に放すとかあるので、共通点があって面白いですね。だから、止まり方は結構上手いですよ。運転が上手いどうかは別として…。

R:そんな時なんかはどんな音楽をお聴きになるんですか?

Y:車に乗っているときに聴く音楽と、普段聴く音楽と、全く違いますね。変わったのは、FMラジオを聴くようになったことですね。最近流行っているもの、これから流行るものがどんどん流れていますから、聴いていただく方に喜んでいただくためにはどのような曲を演奏したらいいかの参考になります。

R:やはり、クラシックだけではなく、どんどんそういうポピュラーなものを演奏に取り入れたりされるんですね?

Y:もちろんです。パイプオルガンを弾く前はピアノや電子オルガンを演奏していたので、いわゆる「ポピュラー音楽畑」にいたんですね。ですから、ジャンルに囚われないことが求められていましたので。

R:とっつきやすいところから興味を持っていただくということですね。

Y:やはり、沢山の方に喜んでいただきたいし、沢山の方に興味を持ってもらいたいですからね。今回のお客さんはどんな方が来られるんですか?

R:おそらく、老若男女、いろんな層のお客様が来られると思います。

Y:そうですか、じゃあ、楽しみですね。ポピュラー音楽、代表的なクラシック、20世紀の楽曲などいろいろ織り交ぜて演奏したいと思います。「退屈させないぞ!」という感じで(笑)。

R:6月30日のコンサート楽しみにしています。ありがとうございました!

【プロフィール】
山口綾規(やまぐちりょうき)
早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。東京芸術大学音楽学部別科オルガン専修を経て、同大学大学院修士課程音楽研究科(オルガン)を修了。これまでにパイプオルガンを田中由美子、ブライアン・アシュレー、廣野嗣雄の各氏に師事。ソロ演奏や合唱の伴奏など、国内外で積極的に演奏活動を続けており、クラシックからジャズ、ポピュラーまで、ジャンルの垣根を超えた多彩なレパートリーには定評がある。また、オルガン演奏家グループTRM Organ Concertsの活動にも力を注ぎ、斬新なコンサートを提案し続けている。さらには編曲、後進の指導、執筆など、ますます活動のフィールドを広げている。
日本オルガニスト協会会員。
2005-2006年度、武蔵野文化会館オルガニストを務めた。
全日本ピアノ指導者協会(PTNAピティナ)正会員。
昭和音楽大学非 常勤講師。

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